NOSAIでは農家さん向けにお米の共済「水稲共済」を実施しています。コメ不足という時世でもありますので、何事もなく無事に収穫できるよう、種子消毒や一斉防除などの損害防止事業でお手伝いをしているところです。
さて、今回はそんな水稲に関連する施設をご紹介します。
こちらは、「昭和町風土伝承館 杉浦醫院」です。昭和町西条新田にある病院の跡地で、地方病(日本住血吸虫症)の研究と治療に生涯をかけた医師杉浦健造、三郎父子の業績、地方病終息の足跡を伝承していくために一般公開されています。
なぜ、この施設が水稲と関係があるかというと、病気の原因である寄生虫「日本住血吸虫」が川や水路に生息していたミヤイリガイを宿主として人に寄生したからです。当然水を引いている水田は感染源となりました。
現在、甲府盆地の多くの水路はコンクリート化されていますが、これはミヤイリガイの駆除を目的としているもので、他県ではめずらしいそうです。また、水田の畑地化(桑畑→果樹園)が進んだ一因にもなっているという話もあります。
今、甲府盆地は当たり前のように果樹産地ですが、このような歴史があって今に至っていることは、次代につなげていきたいですね。杉浦醫院では、伝承のための絵本「絵でみる 和子さんの地方病」を今年3月に製作しています。6月には挿絵を担当した横井まい子さんの原画展が開催されました。
絵本は、杉浦醫院で販売しています(1,500円)。やさしいタッチの絵で当時の雰囲気がよく伝わり、わかりやすい内容になっています。
杉浦醫院の看板はアルプス通りでよく見かけます。まだ行ったことのない方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか?ガイド付きで見学することもできます。ご予約はお電話で。